柳家さん喬・喬太郎親子会(後編)
2016年11月11日 落語
■柳家さん喬 「文七元結」 45分
初「さん喬」を十分に堪能しました。
素晴らしい!本当に素晴らしい!!!
こんな陳腐な表現しか出来ない自分に腹が立ちます。
この感動をどう表したらいいのか?随分と書き直したり、時間を置いてまた手直しをしたりしたけど、これだ!という自分の気持ちを全部表せるような表現には行きつきませんでした。
落語が終わって、この余韻に浸っている時、隣のカミさんがポツリと呟きました。
「ドラマを見ているようだったね」
・・・。
店主より文才があるよ、君は(滝汗。
でも、一席だけでは本当に淋しいなぁ。
初「さん喬」を十分に堪能しました。
素晴らしい!本当に素晴らしい!!!
こんな陳腐な表現しか出来ない自分に腹が立ちます。
この感動をどう表したらいいのか?随分と書き直したり、時間を置いてまた手直しをしたりしたけど、これだ!という自分の気持ちを全部表せるような表現には行きつきませんでした。
落語が終わって、この余韻に浸っている時、隣のカミさんがポツリと呟きました。
「ドラマを見ているようだったね」
・・・。
店主より文才があるよ、君は(滝汗。
でも、一席だけでは本当に淋しいなぁ。
柳家さん喬・喬太郎親子会(中編)
2016年10月14日 落語
■柳家喬太郎 「粗忽の使者」 35分
初めてナマで聞いた喬太郎の感想ですが・・・。
お客いじりの技術、客席の空気の読み方など素晴らしい才能です。
エンターテイナーって言ってもいいんじゃないですかね?
マクラは特に面白いネタでもないのに、チカラ技で笑わしていく、という感じです。W
さすがは超人気落語家、客を楽しませる術を知っています。
古典は、今回のような陽気な噺が彼によく合っていると思いました。
それにしても、噺よりマクラが長いって・・・(苦笑
休憩(15分)
■師弟対談 20分
さん喬、喬太郎、喬之助(仕切り)の3人での雑談形式。
さん喬が、喬太郎との親子会の依頼を受けたことは良かったが、「喬太郎師匠はこの日とこの日が空いていますがいかがでしょうか?」と言われ切れた話が面白かったです。
総じて喬太郎イビリの内容が多かったですね。
続きは明日にも
初めてナマで聞いた喬太郎の感想ですが・・・。
お客いじりの技術、客席の空気の読み方など素晴らしい才能です。
エンターテイナーって言ってもいいんじゃないですかね?
マクラは特に面白いネタでもないのに、チカラ技で笑わしていく、という感じです。W
さすがは超人気落語家、客を楽しませる術を知っています。
古典は、今回のような陽気な噺が彼によく合っていると思いました。
それにしても、噺よりマクラが長いって・・・(苦笑
休憩(15分)
■師弟対談 20分
さん喬、喬太郎、喬之助(仕切り)の3人での雑談形式。
さん喬が、喬太郎との親子会の依頼を受けたことは良かったが、「喬太郎師匠はこの日とこの日が空いていますがいかがでしょうか?」と言われ切れた話が面白かったです。
総じて喬太郎イビリの内容が多かったですね。
続きは明日にも
柳家さん喬・喬太郎親子会(前編)
2016年10月11日 落語
日時:10月9日(日) 14時開演
場所:愛知県扶桑文化会館
以前、「白酒・三三・一之輔 落語花形三人会」をやった会場と同じところでした。
開口一番 三遊亭あおもり 「たらちね」 15分
11人も弟子がいるのに、何故か白鳥さんとこの前座を連れてきた。
地元出身者でもないのにねぇ。不思議。
と思って調べてみたら、今は師匠には前座がいないんだね(下は二つ目が5人)。
それで納得した(なら喬太郎の弟子を連れてこればよかったのに)。
ところが、自分の名前も言わずに落語に入ったもんだから、誰なんだかさっぱり分からずに噺を聞くことになったしまった。
これは気持ち悪い。
今、落語をしているのは誰なんだ、という確認の気持ちがないとすごく落ち着かないといことがよく分かった。
そしてこれが下手なんだよな~w。
前座には古典をやらせるのが落語界の暗黙のルールみたいだけど、前座になって1年ではちょっと無理かも。
■柳家喬之助 「初天神」 20分
真打になって10年目か・・・。
う~ん、コメントしづらいなぁ。うまくまとめているんだけどねぇ・・・。
「喬之助カラー」というものを確立していかないと、その他大勢の落語家になってしまう感じがしました。
生意気なこと書いてごめんね。
続きは明日にも。
場所:愛知県扶桑文化会館
以前、「白酒・三三・一之輔 落語花形三人会」をやった会場と同じところでした。
開口一番 三遊亭あおもり 「たらちね」 15分
11人も弟子がいるのに、何故か白鳥さんとこの前座を連れてきた。
地元出身者でもないのにねぇ。不思議。
と思って調べてみたら、今は師匠には前座がいないんだね(下は二つ目が5人)。
それで納得した(なら喬太郎の弟子を連れてこればよかったのに)。
ところが、自分の名前も言わずに落語に入ったもんだから、誰なんだかさっぱり分からずに噺を聞くことになったしまった。
これは気持ち悪い。
今、落語をしているのは誰なんだ、という確認の気持ちがないとすごく落ち着かないといことがよく分かった。
そしてこれが下手なんだよな~w。
前座には古典をやらせるのが落語界の暗黙のルールみたいだけど、前座になって1年ではちょっと無理かも。
■柳家喬之助 「初天神」 20分
真打になって10年目か・・・。
う~ん、コメントしづらいなぁ。うまくまとめているんだけどねぇ・・・。
「喬之助カラー」というものを確立していかないと、その他大勢の落語家になってしまう感じがしました。
生意気なこと書いてごめんね。
続きは明日にも。
桂文枝会長が勇退「今回で最後に」上方落語協会
2016年6月23日 落語
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160623-00000032-nksports-ent
ちょっと調べてみましたが、歴代会長(6人)は一人を除いておおむね5期10年ですね。
文枝さんは2003年に就任しているので、7期(14年)が終了し8期目に入ったところです。
まあ、やり過ぎましたね。
本当ならすぐにでも辞めたいのでしょうが、留任の理由が「あと2年で後任の会長を育てる」と、いうのがとても素晴らしいです。
もしかしてもっとやりたいのかもそれませんが・・・。ww
その長期政権の幕引きの原因が愛人問題だったというのは、芸人らしいと言えば芸人らしいですが、なんだか見苦しいですなぁ。
しかし、考えようによっては72歳でも・・・なんですから、私たちもちょっと自信を持ってもいいのかと・・・。
ちょっと調べてみましたが、歴代会長(6人)は一人を除いておおむね5期10年ですね。
文枝さんは2003年に就任しているので、7期(14年)が終了し8期目に入ったところです。
まあ、やり過ぎましたね。
本当ならすぐにでも辞めたいのでしょうが、留任の理由が「あと2年で後任の会長を育てる」と、いうのがとても素晴らしいです。
もしかしてもっとやりたいのかもそれませんが・・・。ww
その長期政権の幕引きの原因が愛人問題だったというのは、芸人らしいと言えば芸人らしいですが、なんだか見苦しいですなぁ。
しかし、考えようによっては72歳でも・・・なんですから、私たちもちょっと自信を持ってもいいのかと・・・。
円楽が会見 不倫報道を謝罪
2016年6月12日 落語
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6203815
文枝の時も感じたんだけど、なんかせち辛い世の中になったよね。
昔は、子供が落語家になりたいと言うと物凄く反対され、どうしてもなりたいのなら勘当だ!と言われたぐらい嫌われた商売だった。
「芸のためなら女房も泣かす」で有名な春団治は、歌や芝居だけの世界ではなかった。
それが今や大学を卒業して入門するのがまったく普通の出来事になってしまった。
去年だったか白酒の落語会で、
「保育園の待機児童が問題になっているが、落語界もまったく同じで、入門者があまりに多いため、こちらも待機児童問題が発生している」
という、笑えるけど笑えないマクラをふったと聞いた。
時代も、変われば変わるものだなぁ。
ちなみに、円楽の大師匠である「昭和の大名人」六代目三遊亭圓生(写真)は、亡くなる直前までお妾さんと一緒だった、らしい。
これこそ芸人の鑑でゲスなぁ。
文枝の時も感じたんだけど、なんかせち辛い世の中になったよね。
昔は、子供が落語家になりたいと言うと物凄く反対され、どうしてもなりたいのなら勘当だ!と言われたぐらい嫌われた商売だった。
「芸のためなら女房も泣かす」で有名な春団治は、歌や芝居だけの世界ではなかった。
それが今や大学を卒業して入門するのがまったく普通の出来事になってしまった。
去年だったか白酒の落語会で、
「保育園の待機児童が問題になっているが、落語界もまったく同じで、入門者があまりに多いため、こちらも待機児童問題が発生している」
という、笑えるけど笑えないマクラをふったと聞いた。
時代も、変われば変わるものだなぁ。
ちなみに、円楽の大師匠である「昭和の大名人」六代目三遊亭圓生(写真)は、亡くなる直前までお妾さんと一緒だった、らしい。
これこそ芸人の鑑でゲスなぁ。
落語家の柳家喜多八さん死去
2016年5月22日 落語
家喜多八氏(やなぎや・きたはち、本名・林寛史=はやし・ひろふみ=落語家)17日、がんのため死去、66歳。葬儀・告別式は近親者のみで行った。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6201679
5月10日の仕事をキャンセルしているので、5月7日に名古屋で一朝さんとの二人会が最後の落語だったのかなぁ。
これ、行くかどうしようか悩んで止めたのだが、う~ん行けばよかったよ。
この時の写真を見ると、ずいぶん痩せてしまって、痛々しい。
特に強い思い入れがある人ではなかったけどw、以前BSでの発言が今でも衝撃として店主の記憶に残っている。
「酒とつまみと男と女」
http://www.bs-j.co.jp/saketsuma/141223.html
この番組で、「談志って皆が言うほど凄いのか?」と、落語の神様を批判したのだ。
アンチ談志ファンの店主は、非常に驚きそして歓喜した。
TVで談志は神格化されており、彼の批判はタブーとされているところがある。
そんなこと言っていいの?と逆に見ているこちらが彼の今後を心配するほどだった。
放送が2014年12月23日。
もしかすると、もうこの時点で病の告知がされていたのかもしれない。
もう長くはない自分の人生、せっかくのトーク番組なんだから言いたいことを言おう、と思ったのかも知れないね。
享年66歳。
早すぎるよ師匠。
合掌。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6201679
5月10日の仕事をキャンセルしているので、5月7日に名古屋で一朝さんとの二人会が最後の落語だったのかなぁ。
これ、行くかどうしようか悩んで止めたのだが、う~ん行けばよかったよ。
この時の写真を見ると、ずいぶん痩せてしまって、痛々しい。
特に強い思い入れがある人ではなかったけどw、以前BSでの発言が今でも衝撃として店主の記憶に残っている。
「酒とつまみと男と女」
http://www.bs-j.co.jp/saketsuma/141223.html
この番組で、「談志って皆が言うほど凄いのか?」と、落語の神様を批判したのだ。
アンチ談志ファンの店主は、非常に驚きそして歓喜した。
TVで談志は神格化されており、彼の批判はタブーとされているところがある。
そんなこと言っていいの?と逆に見ているこちらが彼の今後を心配するほどだった。
放送が2014年12月23日。
もしかすると、もうこの時点で病の告知がされていたのかもしれない。
もう長くはない自分の人生、せっかくのトーク番組なんだから言いたいことを言おう、と思ったのかも知れないね。
享年66歳。
早すぎるよ師匠。
合掌。
白酒・三三・一之輔 落語花形三人会(後編)
2015年9月29日 落語
二席目:柳家三三 「締め込み」 25分
一席だけだからなのか?集中できたからか?出来の良さが半端ないんですけど・・・。
凄く上質な江戸前落語を聞かせてもらった気がするね。この噺のキモは、女房の、立て板に水の如き話しぶりが見せ所だと店主が勝手に思っているのだがそれを完璧に演じていた。それもまったくカミもせず。凄いなぁ~。
最後、泥棒に酒を勧め、今日は泊まっていけ「明日、(泥棒に)入り易い家を2,3家教えてらるから」。で、オチとなった。
「締め込み」というタイトルで落語をするなら、「締め込み」に関するオチをつけるのが本来の終り方なんじゃないのかなぁとは思うが、三三的には違うのだろう。
戸締りに関する説明があれば、「締め込み」のタイトルの由来がはっきりするんだけどなぁ。
でも、今まで三三を聞いていた中で(たった3回だけど)、一番の出来だったと思う。
次の人間国宝の候補はさん喬だと頑なに信じているのだが、次の世代からなら間違いなく三三だろうね。
三席目:桃月庵白酒 「禁酒番屋」 20分
三三が冒頭、「お目当ての白酒まで・・・」と、お上手の前フリ」したのだが、店主にすればまさにその通り。
「初」白酒に心ウキウキしていたと正直に白状する。早く聞きたいと願っていたんだよぉ。W
私の芸暦は二人より長いけど、彼らはCMにでている有名人だから~と、自虐的な前フリから始まる。
でも、一之輔はヒートテック(ユニクロ)を着ているところを見たことがない、とか三三はマックのあんこパイにでているけどジャンクフードは大嫌いだとか、ブラック白酒全開w。
芸に生きているのは私だけ、と白々しい嘘をつく。
本編に入っても、知らないうちにぐいぐいと白酒ワールドに」引き込まれていく。
何て言うのかなぁ・・・。
普通に、物凄く、ちょー面白いんだけと・・・。
店主の次女の台詞で言えば、「マヂヤバイんですけど?」か?W
店主のツボに入りまくりの白酒に大満足の落語会だった。
欲を言えば、マクラをもう少し長くやってくれると良かったんだけどね。
30分やったって、どうせマクラが10分長くなるだけでしょ?
トリの落語が一番短いなんてちょっと納得できないよなぁ。
実際、三人会は贅沢に見えて本当はいまいちだと思う。
一席しか聞けないのはもったいないよ。やっぱり最低でも2席は聞きたいよね。
一席だけだからなのか?集中できたからか?出来の良さが半端ないんですけど・・・。
凄く上質な江戸前落語を聞かせてもらった気がするね。この噺のキモは、女房の、立て板に水の如き話しぶりが見せ所だと店主が勝手に思っているのだがそれを完璧に演じていた。それもまったくカミもせず。凄いなぁ~。
最後、泥棒に酒を勧め、今日は泊まっていけ「明日、(泥棒に)入り易い家を2,3家教えてらるから」。で、オチとなった。
「締め込み」というタイトルで落語をするなら、「締め込み」に関するオチをつけるのが本来の終り方なんじゃないのかなぁとは思うが、三三的には違うのだろう。
戸締りに関する説明があれば、「締め込み」のタイトルの由来がはっきりするんだけどなぁ。
でも、今まで三三を聞いていた中で(たった3回だけど)、一番の出来だったと思う。
次の人間国宝の候補はさん喬だと頑なに信じているのだが、次の世代からなら間違いなく三三だろうね。
三席目:桃月庵白酒 「禁酒番屋」 20分
三三が冒頭、「お目当ての白酒まで・・・」と、お上手の前フリ」したのだが、店主にすればまさにその通り。
「初」白酒に心ウキウキしていたと正直に白状する。早く聞きたいと願っていたんだよぉ。W
私の芸暦は二人より長いけど、彼らはCMにでている有名人だから~と、自虐的な前フリから始まる。
でも、一之輔はヒートテック(ユニクロ)を着ているところを見たことがない、とか三三はマックのあんこパイにでているけどジャンクフードは大嫌いだとか、ブラック白酒全開w。
芸に生きているのは私だけ、と白々しい嘘をつく。
本編に入っても、知らないうちにぐいぐいと白酒ワールドに」引き込まれていく。
何て言うのかなぁ・・・。
普通に、物凄く、ちょー面白いんだけと・・・。
店主の次女の台詞で言えば、「マヂヤバイんですけど?」か?W
店主のツボに入りまくりの白酒に大満足の落語会だった。
欲を言えば、マクラをもう少し長くやってくれると良かったんだけどね。
30分やったって、どうせマクラが10分長くなるだけでしょ?
トリの落語が一番短いなんてちょっと納得できないよなぁ。
実際、三人会は贅沢に見えて本当はいまいちだと思う。
一席しか聞けないのはもったいないよ。やっぱり最低でも2席は聞きたいよね。
白酒・三三・一之輔 落語花形三人会
2015年9月28日 落語
日時:9月27日(日) 14時開演
場所:愛知県扶桑文化会館
自宅から1時間くらい。
受付を済まし上を見ると、歌舞伎の看板がずらっと並べて掲げてあった(写真1)。
会場に入るとその訳が分かった(写真2)。歌舞伎に造詣が深く、伝統・文化として後世に残していきたいという志の高い町民がここには多いのだろう。
スタッフも役ズレしていなくて新鮮な人が多かったし、会場の一角でコーヒー(200円、だけどもマズし)を出していた多くのおばちゃんたちに心が和んだ。
1Fが3500円、2Fが2500円。自分は2Fで観戦したが、全然遠いという感じはしなかった。
満席で700席くらいの箱が、9割近く埋まっていた。
前座:桂たか治 「まんじゅうこわい」 15分
時間合わせと、それと三人のお世話係なのだろう。
同県で岡崎出身だと言っていたが、初対面の気がしなかったので、調べてみたら何と「策伝大賞」の優勝者だった。W
前座ネタではあるが、元気があるし声もよく出ている。メリハリがきいて間もいい。
3年目らしいけど、宮治さんもいい弟子を取ったね。
一席目:春風亭一之輔 「あくび指南」 35分
一之輔のマクラは本当に面白い。
三人の中での格付けから、彼が一番長く噺をしなければいけないだろうなぁという事はうすうす感じてはいたが、実はそれがなにより嬉しい。
前回(多治見)の時の、震災のコンビニ話とか、今回の楽屋での金馬師匠の話とか、踊りの師匠の事とか本当に笑わせてくれる。
小三治師匠を別格とすれば、いまマクラが一番面白いのは一之輔じゃないのかなぁ。
前回の「粗忽の釘」でのあまりの面白さから、賑やかな噺が得意なのかなと思っていたら、何とこんなネタもしっかりと聞かせてくれた。
21人抜きは協会の話題づくりだとばかり思っていたのだが、いやいやこれは本当の偉業なのかな?と、今思い始めている。
ここで15分の休憩。
後半はまた後日。
場所:愛知県扶桑文化会館
自宅から1時間くらい。
受付を済まし上を見ると、歌舞伎の看板がずらっと並べて掲げてあった(写真1)。
会場に入るとその訳が分かった(写真2)。歌舞伎に造詣が深く、伝統・文化として後世に残していきたいという志の高い町民がここには多いのだろう。
スタッフも役ズレしていなくて新鮮な人が多かったし、会場の一角でコーヒー(200円、だけどもマズし)を出していた多くのおばちゃんたちに心が和んだ。
1Fが3500円、2Fが2500円。自分は2Fで観戦したが、全然遠いという感じはしなかった。
満席で700席くらいの箱が、9割近く埋まっていた。
前座:桂たか治 「まんじゅうこわい」 15分
時間合わせと、それと三人のお世話係なのだろう。
同県で岡崎出身だと言っていたが、初対面の気がしなかったので、調べてみたら何と「策伝大賞」の優勝者だった。W
前座ネタではあるが、元気があるし声もよく出ている。メリハリがきいて間もいい。
3年目らしいけど、宮治さんもいい弟子を取ったね。
一席目:春風亭一之輔 「あくび指南」 35分
一之輔のマクラは本当に面白い。
三人の中での格付けから、彼が一番長く噺をしなければいけないだろうなぁという事はうすうす感じてはいたが、実はそれがなにより嬉しい。
前回(多治見)の時の、震災のコンビニ話とか、今回の楽屋での金馬師匠の話とか、踊りの師匠の事とか本当に笑わせてくれる。
小三治師匠を別格とすれば、いまマクラが一番面白いのは一之輔じゃないのかなぁ。
前回の「粗忽の釘」でのあまりの面白さから、賑やかな噺が得意なのかなと思っていたら、何とこんなネタもしっかりと聞かせてくれた。
21人抜きは協会の話題づくりだとばかり思っていたのだが、いやいやこれは本当の偉業なのかな?と、今思い始めている。
ここで15分の休憩。
後半はまた後日。
三三・一之輔二人会 多治見寄席
2015年3月13日 落語3月11日(水)19時~21時 多治見市文化会館 小ホール
客の入りは、300人ほど入るホールの、最後尾列から5列ほどが空いている状態。
その状況を、早速 一之輔にマクラのネタにされていた(小学生の遠足で弁当箱を振り回したあとの隙間に見えるw)。
今、一番旬な噺家の一人である春風亭一之輔が聞きたかった。
芸人はテレビに出ることによって自信が付き、大きく成長していくと店主は思っているのだが、まさに昨日のBSジャパンで伊藤かずえと酒を飲むだけの番組にでていたので、少しはこれに触れるかなと思ったがスルーだった。
真打昇進21人抜きがよくクローズアップされるが、協会の話題作りという側面もあるし、抜いた顔ぶれを見ればまあ特別凄い!という訳でもない気が(失礼)。
それより、今回の落語協会10人同時昇進のほうが議論されるべき事態だと思うけどどうなんでしょうね。
■一席目 「看板のピン」 三三 20分
安定の「三三ワールド」を堪能。
しかし、マクラや噺がドッカンドッカンとうける人ではないので、馬鹿話で大笑いしたい人には不向きかも。
まあ、そんなに大笑いする噺でもないんだけど。
■二席目 「粗忽の釘」 一之輔 30分
休憩15分
■三席目 「浮世床」 一之輔 15分
昨年の12月7日に行われた、三三独演会の三席のうちの二席が「浮世床」と「粗忽の釘」だった。
いくら後輩でも、やれ!と言ってすぐに出来るわけでもないし、三三が言うはずもないからこの一致は偶然なんだろう。
せっかくなので二人を比べてみようと思う。
まずは「粗忽の釘」。
自分達の結婚の馴れ初めのところで、夫婦で同じタライで行水をしたくだりは初めて聞いたけど、彼のオリジナルなのだろうか?
「フェーフェーフェー、土星踊りにペロがポーン!」(意味不明だけど説明は省力)。・・・なんて、くだらないんだろう。
しかしこのくだりが粗忽者で憎めない男をよく表しているし、最後の落ちに繋がっている。
こういう噺は一之輔に向いている。
次は「浮世床」。
三三は将棋のほうだったが、一之輔は本を読むほうだった。
つっかえて上手く読めないのが一番の肝なのだが、う~ん・・・。これは演者の癖ややり方があるので何とも言えないが、店主の心にはあまり響かなかった。時間も短くショートバージョンだったしね。
でも、二席ともとても面白くて一之輔の実力は十分に分かった。
また岐阜に来たら聞きたい噺家さんだな。
■四席目 「五貫裁き」 三三 30分
「看板のピン」もそうだったけど、澱みなく流れるように話し、登場人物を生き生きと演じ分けるその実力はさすが。
言い間違えたりつっかえたりすると結構気になるからね。
登場人物も多く難しいネタだけど、三三は事も無げに自分のものにしてしまうのが凄い。
会場が遠くてちょっと躊躇したけど来て良かった。
客の入りは、300人ほど入るホールの、最後尾列から5列ほどが空いている状態。
その状況を、早速 一之輔にマクラのネタにされていた(小学生の遠足で弁当箱を振り回したあとの隙間に見えるw)。
今、一番旬な噺家の一人である春風亭一之輔が聞きたかった。
芸人はテレビに出ることによって自信が付き、大きく成長していくと店主は思っているのだが、まさに昨日のBSジャパンで伊藤かずえと酒を飲むだけの番組にでていたので、少しはこれに触れるかなと思ったがスルーだった。
真打昇進21人抜きがよくクローズアップされるが、協会の話題作りという側面もあるし、抜いた顔ぶれを見ればまあ特別凄い!という訳でもない気が(失礼)。
それより、今回の落語協会10人同時昇進のほうが議論されるべき事態だと思うけどどうなんでしょうね。
■一席目 「看板のピン」 三三 20分
安定の「三三ワールド」を堪能。
しかし、マクラや噺がドッカンドッカンとうける人ではないので、馬鹿話で大笑いしたい人には不向きかも。
まあ、そんなに大笑いする噺でもないんだけど。
■二席目 「粗忽の釘」 一之輔 30分
休憩15分
■三席目 「浮世床」 一之輔 15分
昨年の12月7日に行われた、三三独演会の三席のうちの二席が「浮世床」と「粗忽の釘」だった。
いくら後輩でも、やれ!と言ってすぐに出来るわけでもないし、三三が言うはずもないからこの一致は偶然なんだろう。
せっかくなので二人を比べてみようと思う。
まずは「粗忽の釘」。
自分達の結婚の馴れ初めのところで、夫婦で同じタライで行水をしたくだりは初めて聞いたけど、彼のオリジナルなのだろうか?
「フェーフェーフェー、土星踊りにペロがポーン!」(意味不明だけど説明は省力)。・・・なんて、くだらないんだろう。
しかしこのくだりが粗忽者で憎めない男をよく表しているし、最後の落ちに繋がっている。
こういう噺は一之輔に向いている。
次は「浮世床」。
三三は将棋のほうだったが、一之輔は本を読むほうだった。
つっかえて上手く読めないのが一番の肝なのだが、う~ん・・・。これは演者の癖ややり方があるので何とも言えないが、店主の心にはあまり響かなかった。時間も短くショートバージョンだったしね。
でも、二席ともとても面白くて一之輔の実力は十分に分かった。
また岐阜に来たら聞きたい噺家さんだな。
■四席目 「五貫裁き」 三三 30分
「看板のピン」もそうだったけど、澱みなく流れるように話し、登場人物を生き生きと演じ分けるその実力はさすが。
言い間違えたりつっかえたりすると結構気になるからね。
登場人物も多く難しいネタだけど、三三は事も無げに自分のものにしてしまうのが凄い。
会場が遠くてちょっと躊躇したけど来て良かった。
第12回全日本学生落語選手権「策伝大賞」 決勝(速報)
2015年2月22日 落語http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3083660321.html?t=1424598144
1月12日の日記(http://26115.diarynote.jp/201501122255143933)に書いた「銀杏亭福豆」さんがみごとに優勝した模様。
いやー、なんだか身内が快挙を成し遂げたような気がしますね~。
やっぱり「松山鏡」でしたか・・・(しみじみ)。
彼女をこんなに身近に感じてしまうのも、彼女と店主の次女の年齢が一緒というのもあるかも知れないですなぁ。
詳しくは来月27日に特別番組を見てからアップする予定です。
まずは報告まで。
1月12日の日記(http://26115.diarynote.jp/201501122255143933)に書いた「銀杏亭福豆」さんがみごとに優勝した模様。
いやー、なんだか身内が快挙を成し遂げたような気がしますね~。
やっぱり「松山鏡」でしたか・・・(しみじみ)。
彼女をこんなに身近に感じてしまうのも、彼女と店主の次女の年齢が一緒というのもあるかも知れないですなぁ。
詳しくは来月27日に特別番組を見てからアップする予定です。
まずは報告まで。
「策伝大賞」-観覧抽選結果について-
2015年2月5日 落語
http://www.sakuden.jp/
学生の落語には興味がなかったし、あとからNHKの地元放送局がドキュメンタリー番組として放送するので(昨年は南沢奈央が案内役)、いままではスルーしてきた。
しかし、この間 落語会で知った銀杏亭福豆さんが出るらしいということで、急遽観覧の申し込みをしたのだが、先日惜しくも抽選漏れのハガキが届いた。
2091通の応募があったとハガキにはかいてあったが、何名が当選したのだろう?
割とくじ運は強いほうだと思っていたので、ちょっと哀しいですなぁ。
それにしても、予選6分、本選でも8分程度の短い落語でいったい何が喋れるのだろう?と、疑問に思った冬のある日。
学生の落語には興味がなかったし、あとからNHKの地元放送局がドキュメンタリー番組として放送するので(昨年は南沢奈央が案内役)、いままではスルーしてきた。
しかし、この間 落語会で知った銀杏亭福豆さんが出るらしいということで、急遽観覧の申し込みをしたのだが、先日惜しくも抽選漏れのハガキが届いた。
2091通の応募があったとハガキにはかいてあったが、何名が当選したのだろう?
割とくじ運は強いほうだと思っていたので、ちょっと哀しいですなぁ。
それにしても、予選6分、本選でも8分程度の短い落語でいったい何が喋れるのだろう?と、疑問に思った冬のある日。
立川こはるにちょっと厳しい日記を書いてしまったことを反省している。
読み返してみたら、かなり辛らつな書き方をしてしまっているが、実際はそうではない。
何か言い訳じみていてサザンの桑田みたいで非常に遺憾なのだが(w、噺自体は面白かったし、客にもうけていた。
ただ、こはるに対する芸の到達点の店主の希望が高すぎるので、どうしても辛口の評価になってしまうことをお許し願いたい。
女子なのに見た目が男の子の様な容姿と低い声。
中性的な魅力は、他の女流落語家の誰も持ち合わせてはいない貴重な財産だ。
この素晴らしく恵まれた財産を、いかに古典落語に活用できるのか?
早口の落語をどう展開していくのか?
これからの彼女の最大の課題と言っていいだろう。
いずれにしても、非常に楽しみな二つ目である。
読み返してみたら、かなり辛らつな書き方をしてしまっているが、実際はそうではない。
何か言い訳じみていてサザンの桑田みたいで非常に遺憾なのだが(w、噺自体は面白かったし、客にもうけていた。
ただ、こはるに対する芸の到達点の店主の希望が高すぎるので、どうしても辛口の評価になってしまうことをお許し願いたい。
女子なのに見た目が男の子の様な容姿と低い声。
中性的な魅力は、他の女流落語家の誰も持ち合わせてはいない貴重な財産だ。
この素晴らしく恵まれた財産を、いかに古典落語に活用できるのか?
早口の落語をどう展開していくのか?
これからの彼女の最大の課題と言っていいだろう。
いずれにしても、非常に楽しみな二つ目である。
第3回 こはる&ぴっかり☆ 二人会
2015年1月12日 落語
1月12日 じゅうろくプラザ5F 和会議室 14時~16時45分
三三の落語会で貰ったチラシを見て本日観戦。
一度はぴっかり☆ちゃんを生で見てみたいというのあったし、年間400席も落語を見ると言う とあるブロガーが(落語ファンの師匠だとこちらが勝手に思っている)、上方では桂あやめ、関東では立川こはるだと絶賛していたのでこれはよいプログラムだと早速に飛びついた次第。
席数は60ちょっとといったところ。三三と比べると、年齢層は・・・高めかな?
14時開演。
「松山鏡」 銀杏亭福豆
まずは前座で、大阪大学落研の女学生 銀杏亭福豆さんが登場。
なかなかと珍しい人選だが、昨年の策伝大賞の決勝進出者でもあり、別の大会の3位入賞のご褒美で今回呼ばれたらしい。
学生と侮っていたらなんのなんの、プロも舌を巻く本格的なしゃべりに非常に驚いた。
そうとう練習したか、何回も高座にかけているのだろう。
頭に入っているというより、「腹」に入っているという感じ。
澱みなく感情を込めた語りは周りを引き付ける力があり、こちらが感情移入できるほどの演出力に秀でている。
マクラも、私はギャラは貰っていないとか、今回の二人の落語家をネタにしたりして、まさに本職そのものである。比較をするなら「売れっ子の前座クラス」といったところか?
いや~素晴らしい。
将来が楽しみな、いや末恐ろしい女子学生である。
2席目
「出来心」 立川こはる
若手らしく声を張った若々しい落語。
第一声が、「ここからは料金が発生しています」と、女学生落語家のマクラを早速パクルあたり、やっぱり落語はインプロビゼーションだなぁと思う。
マクラは昨日放送された、立川談志の自宅のビフォー・アフターについて。
そうとうに期待して来たこともあり、マクラでもドッカンドッカン受けていたのだが、ネタに入ると、・・・?
何が悪いというものではないんだよなぁ。上手いんだけどなぁ、心に響かない。
新米二つ目に多くを期待しすぎた店主が悪いのだろう、と思うようにする(三三を聞いた後だからね)。
3席目
「辰巳の辻占」 春風亭ぴっかり☆
喉の調子がいまひとつという事で、こはるよりは短め。
厳しいことを言うようだが、プロなんだから体調管理はちゃんとやってほしい、と思う。
女流落語家にとっての試練というのが「古典落語」というのは誰もが分かっていることなのだと思う。
しかし、男と女が出る噺では、片方の素をそのまま出せる訳なんだから、フィティーフィフティーだと思えばそんなに悲観する事はないのではないのだろうか?
今回何故そう感じたかと言うと、ぴっかり☆の女郎がやけに艶っぽかったからだ。
若い時には出せない(というか今だから出せる)色気を演じられるのは女性だけの特権だ。
申し訳ないが、あまり彼女には期待していなかったので、逆にその上手さに驚いた。かわいいだけじゃないのね。
女の色気を上手に使い分けが出来るようになれば、さらにぴっかり☆の落語も発展して行くのだろうと強く感じた。
(休憩)
「フリートーク」
こはる、ぴっかり☆によるフリートークが約30分。
新春の寄席の話など。
4席目
「こうもり」 春風亭ぴっかり☆
出されたお茶を見ながら「歌丸師匠ではありません」と言い訳をしていましたが、円生と言って欲しかったなぁ(笑。
マクラは短め。誰の新作なのか調べてみたら、なんと愛知県のアマチュア落語家が小朝師匠に提供したものだということが分かった。
15分くらいの短い噺だったけど、すごく良く出来ていて聞き応えがあった。
今回の落語を聞いて、概ね、ぴっかり☆の評価は随分と上がった。
次回は4月に同じ場所で独演会があるのだが、今度は本調子の声でやってもらことを期待しながら、聴きに行こうかな~と思っている。
5席目
「鼠穴」立川こはる
志の輔の「火事の夢は昔から燃え栄える」ではなく大師匠談志の「夢は土蔵(五臓)の疲れ」のオチのほうでした。
初めて聞く人にはさっぱり分からないオチですが、あえてこのフレーズを使っているのでしょう。
まあ、はっきり言えば女流落語家がする噺ではないですよね。
その噺をあえて勉強している姿に我々は感銘を受ける訳ですが。
今回、こはるさんには期待を裏切られましたが、それは良いほうと悪いほうと両方ありました。
今後、聞くのが楽しみな噺家さんであることがわかりましたので、来年もまたこの二人の成長を見届けたいですね。
ぶっちゃけ、二つ目の二人会で2500円も取るという事に、二人がその意義を感じてくれればそれで良いのではないでしょうか?
三三の落語会で貰ったチラシを見て本日観戦。
一度はぴっかり☆ちゃんを生で見てみたいというのあったし、年間400席も落語を見ると言う とあるブロガーが(落語ファンの師匠だとこちらが勝手に思っている)、上方では桂あやめ、関東では立川こはるだと絶賛していたのでこれはよいプログラムだと早速に飛びついた次第。
席数は60ちょっとといったところ。三三と比べると、年齢層は・・・高めかな?
14時開演。
「松山鏡」 銀杏亭福豆
まずは前座で、大阪大学落研の女学生 銀杏亭福豆さんが登場。
なかなかと珍しい人選だが、昨年の策伝大賞の決勝進出者でもあり、別の大会の3位入賞のご褒美で今回呼ばれたらしい。
学生と侮っていたらなんのなんの、プロも舌を巻く本格的なしゃべりに非常に驚いた。
そうとう練習したか、何回も高座にかけているのだろう。
頭に入っているというより、「腹」に入っているという感じ。
澱みなく感情を込めた語りは周りを引き付ける力があり、こちらが感情移入できるほどの演出力に秀でている。
マクラも、私はギャラは貰っていないとか、今回の二人の落語家をネタにしたりして、まさに本職そのものである。比較をするなら「売れっ子の前座クラス」といったところか?
いや~素晴らしい。
将来が楽しみな、いや末恐ろしい女子学生である。
2席目
「出来心」 立川こはる
若手らしく声を張った若々しい落語。
第一声が、「ここからは料金が発生しています」と、女学生落語家のマクラを早速パクルあたり、やっぱり落語はインプロビゼーションだなぁと思う。
マクラは昨日放送された、立川談志の自宅のビフォー・アフターについて。
そうとうに期待して来たこともあり、マクラでもドッカンドッカン受けていたのだが、ネタに入ると、・・・?
何が悪いというものではないんだよなぁ。上手いんだけどなぁ、心に響かない。
新米二つ目に多くを期待しすぎた店主が悪いのだろう、と思うようにする(三三を聞いた後だからね)。
3席目
「辰巳の辻占」 春風亭ぴっかり☆
喉の調子がいまひとつという事で、こはるよりは短め。
厳しいことを言うようだが、プロなんだから体調管理はちゃんとやってほしい、と思う。
女流落語家にとっての試練というのが「古典落語」というのは誰もが分かっていることなのだと思う。
しかし、男と女が出る噺では、片方の素をそのまま出せる訳なんだから、フィティーフィフティーだと思えばそんなに悲観する事はないのではないのだろうか?
今回何故そう感じたかと言うと、ぴっかり☆の女郎がやけに艶っぽかったからだ。
若い時には出せない(というか今だから出せる)色気を演じられるのは女性だけの特権だ。
申し訳ないが、あまり彼女には期待していなかったので、逆にその上手さに驚いた。かわいいだけじゃないのね。
女の色気を上手に使い分けが出来るようになれば、さらにぴっかり☆の落語も発展して行くのだろうと強く感じた。
(休憩)
「フリートーク」
こはる、ぴっかり☆によるフリートークが約30分。
新春の寄席の話など。
4席目
「こうもり」 春風亭ぴっかり☆
出されたお茶を見ながら「歌丸師匠ではありません」と言い訳をしていましたが、円生と言って欲しかったなぁ(笑。
マクラは短め。誰の新作なのか調べてみたら、なんと愛知県のアマチュア落語家が小朝師匠に提供したものだということが分かった。
15分くらいの短い噺だったけど、すごく良く出来ていて聞き応えがあった。
今回の落語を聞いて、概ね、ぴっかり☆の評価は随分と上がった。
次回は4月に同じ場所で独演会があるのだが、今度は本調子の声でやってもらことを期待しながら、聴きに行こうかな~と思っている。
5席目
「鼠穴」立川こはる
志の輔の「火事の夢は昔から燃え栄える」ではなく大師匠談志の「夢は土蔵(五臓)の疲れ」のオチのほうでした。
初めて聞く人にはさっぱり分からないオチですが、あえてこのフレーズを使っているのでしょう。
まあ、はっきり言えば女流落語家がする噺ではないですよね。
その噺をあえて勉強している姿に我々は感銘を受ける訳ですが。
今回、こはるさんには期待を裏切られましたが、それは良いほうと悪いほうと両方ありました。
今後、聞くのが楽しみな噺家さんであることがわかりましたので、来年もまたこの二人の成長を見届けたいですね。
ぶっちゃけ、二つ目の二人会で2500円も取るという事に、二人がその意義を感じてくれればそれで良いのではないでしょうか?
「三三三九四七〜柳家三三 ありがとう! 四十七都道府県〜岐阜」
2014年12月7日 落語
12月6日 岐阜市文化センター 和室 13時30分~15時30分
前日、地元は20センチの積雪に見舞われた。
ちゃんと三三は来るのかしら?一抹の不安を抱えつつ、車で会場へ向かう。
昨年は平日ということもあり断腸の思いで見送ったが、今回は念願の「初三三」である。
4Fのこじんまりとした会場には、座布団が約60枚、後ろには座椅子が約30席といったところか。人気・実力を兼ねた三三でも岐阜ではこんな程度か、と少し落胆する。
最初の噺は「浮世床」。
本を読む噺(「立て板に水」ではなく「横板に納豆」のあれね)しか知らなかったので、二人の煙管の雁首と吸口を外して、一本は両側とも雁首を付け、もう一本は両側とも吸口にして元に戻すという今回の噺は初めて聞いて驚いた。
まだまだ私は初心者だと痛感。
二席目はそのまま話し続けて「粗忽の釘」。
「浮世床」もそうだったが、時事ネタを絡ませ聞きやすい話にしていた(健さんネタが多かった)。
しかし、釘を打ち付けてしまった隣人に聞いてもいない馴れ初めを語るところで、何回も煙草を吸う仕草をするのはちょっとクドイ演出な気がした。
挙句の果てには、きざみ煙草を詰めて火を付けずにそのまま吸う仕草をしたのには、見ていてあれ?と思ったね。
火が付いていないよと隣人に言わせるのかと思ったけどそれもない。
まさに「過ぎたるは及ばざるが如し」だ。
ここで10分の休憩。
最後は「二番煎じ」。
これは本寸法で真面目にやった。
以前に扇治(岐阜県出身)さんで聞いたことがあったので、噺は知ってはいたがさすがに寒い風景の描写が半端なく上手かった。
各人の演じ分けも見事。
軽い噺(浮世床)から徐々に会場を暖めて行き、最後はどーんと古典をたっぷり聞かせ切る。
参った。
すごい!師匠!
会場を出ると、またもや吹雪になっていた。
それにしてもチラシの写真。
ほかに無かったのかね?笑
前日、地元は20センチの積雪に見舞われた。
ちゃんと三三は来るのかしら?一抹の不安を抱えつつ、車で会場へ向かう。
昨年は平日ということもあり断腸の思いで見送ったが、今回は念願の「初三三」である。
4Fのこじんまりとした会場には、座布団が約60枚、後ろには座椅子が約30席といったところか。人気・実力を兼ねた三三でも岐阜ではこんな程度か、と少し落胆する。
最初の噺は「浮世床」。
本を読む噺(「立て板に水」ではなく「横板に納豆」のあれね)しか知らなかったので、二人の煙管の雁首と吸口を外して、一本は両側とも雁首を付け、もう一本は両側とも吸口にして元に戻すという今回の噺は初めて聞いて驚いた。
まだまだ私は初心者だと痛感。
二席目はそのまま話し続けて「粗忽の釘」。
「浮世床」もそうだったが、時事ネタを絡ませ聞きやすい話にしていた(健さんネタが多かった)。
しかし、釘を打ち付けてしまった隣人に聞いてもいない馴れ初めを語るところで、何回も煙草を吸う仕草をするのはちょっとクドイ演出な気がした。
挙句の果てには、きざみ煙草を詰めて火を付けずにそのまま吸う仕草をしたのには、見ていてあれ?と思ったね。
火が付いていないよと隣人に言わせるのかと思ったけどそれもない。
まさに「過ぎたるは及ばざるが如し」だ。
ここで10分の休憩。
最後は「二番煎じ」。
これは本寸法で真面目にやった。
以前に扇治(岐阜県出身)さんで聞いたことがあったので、噺は知ってはいたがさすがに寒い風景の描写が半端なく上手かった。
各人の演じ分けも見事。
軽い噺(浮世床)から徐々に会場を暖めて行き、最後はどーんと古典をたっぷり聞かせ切る。
参った。
すごい!師匠!
会場を出ると、またもや吹雪になっていた。
それにしてもチラシの写真。
ほかに無かったのかね?笑
もともと上方(関西)の落語は好きではなかった。
その大きな原因は桂枝雀にあった。店主が若い頃にあった落語ブームでは、TVや寄席を席巻していたのが彼だった。
自分はあのオーバーアクションがどうしても好きになれなかった。
関東の落語と比較すると、関西はどうしてもサービス旺盛になりがちな傾向にある。
噺家は、何とかして「客を笑わしてやろう」とするその意気込みが強すぎて空回りしやすい。
つまらない残念な高座になってしまう噺家は、若手だけではなくて実は年配者にも多い。(違う意味で残念なのは東にも多いが)
しかし、この間初めて聞いた上方の笑福亭三喬には驚いた。
マクラの冒頭からすでに面白いのだ。
噺家が楽しんで喋っているのがすごくよく分かる。それでいて押し付けがましさは微塵もない。
上手い落語家は「話し方」から違うということがよく分かる。
どうしてもっと早く出会わなかったのだろう、そのことが残念でならない。
初めて聞いてから続けて三席聞いたが、どの話も素晴らしい出来だった。
必ずや上方落語を背負って立つ大看板になるだろう。
東の「柳家さん喬」
西の「笑福亭三喬」
偶然か?それとも必然か?
東西の「サンキョウ」が日本の落語会を引っ張っていく。
その大きな原因は桂枝雀にあった。店主が若い頃にあった落語ブームでは、TVや寄席を席巻していたのが彼だった。
自分はあのオーバーアクションがどうしても好きになれなかった。
関東の落語と比較すると、関西はどうしてもサービス旺盛になりがちな傾向にある。
噺家は、何とかして「客を笑わしてやろう」とするその意気込みが強すぎて空回りしやすい。
つまらない残念な高座になってしまう噺家は、若手だけではなくて実は年配者にも多い。(違う意味で残念なのは東にも多いが)
しかし、この間初めて聞いた上方の笑福亭三喬には驚いた。
マクラの冒頭からすでに面白いのだ。
噺家が楽しんで喋っているのがすごくよく分かる。それでいて押し付けがましさは微塵もない。
上手い落語家は「話し方」から違うということがよく分かる。
どうしてもっと早く出会わなかったのだろう、そのことが残念でならない。
初めて聞いてから続けて三席聞いたが、どの話も素晴らしい出来だった。
必ずや上方落語を背負って立つ大看板になるだろう。
東の「柳家さん喬」
西の「笑福亭三喬」
偶然か?それとも必然か?
東西の「サンキョウ」が日本の落語会を引っ張っていく。
昨日の夜に柳家さん喬の「抜け雀」をNHKで見る。
見終わってから、そういえば十代か二十代前半ぐらいにこの話を聞いたような記憶が蘇ってきた。
まあ初見のようなものだったが、さすがさん喬師匠、上手い。
内容は「竹の水仙」と同じ、名人による奇跡の技の話だが、話が進んで行くうちにどんどんと引き込まれていく話芸の素晴らしさ。
幸せだなぁ・・・。
プロとアマとの違いは、落語の上手い下手じゃないんだそうだ。
所定の時間にきちんと収められるのがプロで、どこをどう縮めるかが腕の見せどころ、というのをある落語通のプログで知った。
まくらもそこそこに本題に入り、昨今に多いくだらないギャグも入れず時間ぴったりに終わったのは、想像するに30分番組なので主催者からの28,9分でのお願いします、との事だったのだろう。
時間が余ってしまい、最後に意味もないインタビューを入れていた木久扇とは大違いだ。
本寸法の本格落語を聞かせていただき、ありがとうございました。
(再放送2012年8月27日(月)15時00分〜15時30分。皆さんには録画をして、是非とも名人芸を堪能して欲しいものです)
見終わってから、そういえば十代か二十代前半ぐらいにこの話を聞いたような記憶が蘇ってきた。
まあ初見のようなものだったが、さすがさん喬師匠、上手い。
内容は「竹の水仙」と同じ、名人による奇跡の技の話だが、話が進んで行くうちにどんどんと引き込まれていく話芸の素晴らしさ。
幸せだなぁ・・・。
プロとアマとの違いは、落語の上手い下手じゃないんだそうだ。
所定の時間にきちんと収められるのがプロで、どこをどう縮めるかが腕の見せどころ、というのをある落語通のプログで知った。
まくらもそこそこに本題に入り、昨今に多いくだらないギャグも入れず時間ぴったりに終わったのは、想像するに30分番組なので主催者からの28,9分でのお願いします、との事だったのだろう。
時間が余ってしまい、最後に意味もないインタビューを入れていた木久扇とは大違いだ。
本寸法の本格落語を聞かせていただき、ありがとうございました。
(再放送2012年8月27日(月)15時00分〜15時30分。皆さんには録画をして、是非とも名人芸を堪能して欲しいものです)
会 名:第526回落語研究会
日 時:4月24日(火)18時開場 18時30分開演
会 場:三宅坂 国立劇場 小劇場
番 組:「持 参 金」金原亭小駒
「疝気の虫」春風亭百栄
「人形買い」柳家三三
「奈良名所」柳家小満ん
「井戸の茶碗」立川志の輔 (出演順)
料 金:指定A席3500円 指定B席3000円 (両席とも当日券のみ)
今後の落語研究会 予定
第527回 2012年5月31日(木)
第528回 2012年6月26日(火)
第529回 2012年7月26日(木)
第530回 2012年8月30日(木)
第531回 2012年10月2日(火)
※ 演目・出演者は予定です。諸般の事情により変更の場合もあります。
あらかじめご了承ください。
※ いずれも国立劇場小劇場にて、午後6時開場、6時30分開演。
当日券は午後5時30分より、国立劇場小劇場入り口にて販売。
最近は落語をよく聞いています。関東に住んでいればこういうのも聞きにいけるんですけどねぇ(権乃助さん今日あたりどうです?)。
お目当ては、三三と志の輔ぐらいですが・・。
日 時:4月24日(火)18時開場 18時30分開演
会 場:三宅坂 国立劇場 小劇場
番 組:「持 参 金」金原亭小駒
「疝気の虫」春風亭百栄
「人形買い」柳家三三
「奈良名所」柳家小満ん
「井戸の茶碗」立川志の輔 (出演順)
料 金:指定A席3500円 指定B席3000円 (両席とも当日券のみ)
今後の落語研究会 予定
第527回 2012年5月31日(木)
第528回 2012年6月26日(火)
第529回 2012年7月26日(木)
第530回 2012年8月30日(木)
第531回 2012年10月2日(火)
※ 演目・出演者は予定です。諸般の事情により変更の場合もあります。
あらかじめご了承ください。
※ いずれも国立劇場小劇場にて、午後6時開場、6時30分開演。
当日券は午後5時30分より、国立劇場小劇場入り口にて販売。
最近は落語をよく聞いています。関東に住んでいればこういうのも聞きにいけるんですけどねぇ(権乃助さん今日あたりどうです?)。
お目当ては、三三と志の輔ぐらいですが・・。