第3回 こはる&ぴっかり☆ 二人会
第3回 こはる&ぴっかり☆ 二人会
第3回 こはる&ぴっかり☆ 二人会
1月12日 じゅうろくプラザ5F 和会議室 14時~16時45分

三三の落語会で貰ったチラシを見て本日観戦。
一度はぴっかり☆ちゃんを生で見てみたいというのあったし、年間400席も落語を見ると言う とあるブロガーが(落語ファンの師匠だとこちらが勝手に思っている)、上方では桂あやめ、関東では立川こはるだと絶賛していたのでこれはよいプログラムだと早速に飛びついた次第。
席数は60ちょっとといったところ。三三と比べると、年齢層は・・・高めかな?

14時開演。
「松山鏡」 銀杏亭福豆
まずは前座で、大阪大学落研の女学生 銀杏亭福豆さんが登場。
なかなかと珍しい人選だが、昨年の策伝大賞の決勝進出者でもあり、別の大会の3位入賞のご褒美で今回呼ばれたらしい。
学生と侮っていたらなんのなんの、プロも舌を巻く本格的なしゃべりに非常に驚いた。
そうとう練習したか、何回も高座にかけているのだろう。
頭に入っているというより、「腹」に入っているという感じ。
澱みなく感情を込めた語りは周りを引き付ける力があり、こちらが感情移入できるほどの演出力に秀でている。
マクラも、私はギャラは貰っていないとか、今回の二人の落語家をネタにしたりして、まさに本職そのものである。比較をするなら「売れっ子の前座クラス」といったところか?
いや~素晴らしい。
将来が楽しみな、いや末恐ろしい女子学生である。

2席目
「出来心」 立川こはる
若手らしく声を張った若々しい落語。
第一声が、「ここからは料金が発生しています」と、女学生落語家のマクラを早速パクルあたり、やっぱり落語はインプロビゼーションだなぁと思う。
マクラは昨日放送された、立川談志の自宅のビフォー・アフターについて。
そうとうに期待して来たこともあり、マクラでもドッカンドッカン受けていたのだが、ネタに入ると、・・・?
何が悪いというものではないんだよなぁ。上手いんだけどなぁ、心に響かない。
新米二つ目に多くを期待しすぎた店主が悪いのだろう、と思うようにする(三三を聞いた後だからね)。

3席目
「辰巳の辻占」 春風亭ぴっかり☆
喉の調子がいまひとつという事で、こはるよりは短め。
厳しいことを言うようだが、プロなんだから体調管理はちゃんとやってほしい、と思う。
女流落語家にとっての試練というのが「古典落語」というのは誰もが分かっていることなのだと思う。
しかし、男と女が出る噺では、片方の素をそのまま出せる訳なんだから、フィティーフィフティーだと思えばそんなに悲観する事はないのではないのだろうか?
今回何故そう感じたかと言うと、ぴっかり☆の女郎がやけに艶っぽかったからだ。
若い時には出せない(というか今だから出せる)色気を演じられるのは女性だけの特権だ。
申し訳ないが、あまり彼女には期待していなかったので、逆にその上手さに驚いた。かわいいだけじゃないのね。
女の色気を上手に使い分けが出来るようになれば、さらにぴっかり☆の落語も発展して行くのだろうと強く感じた。

(休憩)

「フリートーク」
こはる、ぴっかり☆によるフリートークが約30分。
新春の寄席の話など。


4席目
「こうもり」 春風亭ぴっかり☆
出されたお茶を見ながら「歌丸師匠ではありません」と言い訳をしていましたが、円生と言って欲しかったなぁ(笑。
マクラは短め。誰の新作なのか調べてみたら、なんと愛知県のアマチュア落語家が小朝師匠に提供したものだということが分かった。
15分くらいの短い噺だったけど、すごく良く出来ていて聞き応えがあった。
今回の落語を聞いて、概ね、ぴっかり☆の評価は随分と上がった。
次回は4月に同じ場所で独演会があるのだが、今度は本調子の声でやってもらことを期待しながら、聴きに行こうかな~と思っている。


5席目
「鼠穴」立川こはる
志の輔の「火事の夢は昔から燃え栄える」ではなく大師匠談志の「夢は土蔵(五臓)の疲れ」のオチのほうでした。
初めて聞く人にはさっぱり分からないオチですが、あえてこのフレーズを使っているのでしょう。
まあ、はっきり言えば女流落語家がする噺ではないですよね。
その噺をあえて勉強している姿に我々は感銘を受ける訳ですが。
今回、こはるさんには期待を裏切られましたが、それは良いほうと悪いほうと両方ありました。
今後、聞くのが楽しみな噺家さんであることがわかりましたので、来年もまたこの二人の成長を見届けたいですね。

ぶっちゃけ、二つ目の二人会で2500円も取るという事に、二人がその意義を感じてくれればそれで良いのではないでしょうか?

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