この映画については2年越しの更新ですね(汗。

自分がここを止める前に、だいありぃが使えなくなるなんて考えもしなかったなぁ。
急ぎ、まとめます。


まずダメダメポイントを挙げると、

1.桑田佳祐に歌わせたらアカンよ。
これでもう星2つ減点だ。
何か裏があるのかも知れないが、まったく理解できない。
巻き舌が特にひどい。
単純に渥美清でいいのになぁ...。

2.泉(後藤久美子)の父親はなぜ寺尾聡ではなかったのか?
「家族はつらいよ」のからみで橋爪功を充てたのだろうが、この映画の流れを全く無視したキャスティングだ。
星1つ減点。

3.満男(吉岡秀隆)の演技が最低。
いつも眉毛を八の字にして、苦虫を嚙み潰したような顔をしているのだが、これは監督の指示なのかね?
顔のアップになる度、不快な気持ちになる。
星1つ減点。

4.「お帰り寅さん」とうたっているのに、寅の気配すら描いていない。
生きているのか?それとも死んでいるのか?
観客を無視してはいけません。
どちらなのか分かるような演出がして欲しかった。
星1つ減点。

あれ、減点しすぎたかしらね?w
ゴクミの棒読み演技や、志らくはいらないとか、引こうと思えばいくらでも引けるけど、キリがないからなぁ。

しかしこれが「男はつらいよ」の最後の作品だとするならば、ファンとしては悲しい気持ちにしかならない。
山田監督は歳を取り過ぎた。
もう少し「車寅次郎」を大事にして欲しかった。
ただ、それだけだ。
一番近い映画館の上映時間を調べていたら、60歳以上の料金が1200円になっている事に気がついた。
去年、還暦になった時に映画館の料金が1000円で観られる事がちょっと嬉しかった。
しかし、それから半年しか経っていないのに、なんと200円も値上げしていた。
消費税10%の影響なんだろうか?

去年の10月、店主のいつも買う商品が便乗値上げされていてとても憤慨したのだが、もしかしてこれもそうなのだろうか?
ムカつくなぁ…。 
違う映画館が1100円だったのでそこで観る事にしたよ。


さて、話が長くなってしまったが、ようやく席に座り映画が始まった。
富士山がどーんとアップになり、「男はつらいよ」のテーマ曲が流れる。
松竹映画の始まりだ。

…。

昔はここで「ワー!」という歓声と、万雷の拍手が鳴り響いたものだが、今は静寂が映画館を包むだけだ。
「待ってました!」という声を掛ける人までいたんだよ。
そういう出来事を知る人は、だんだん少なくなっていくんだろうね。

お盆と正月は、「男はつらいよ」を映画館で観ないと始まらなかった時代。
大人も子供も無邪気な心を持った日本人が多かったような気がする。
だから、私はちょっと後ろを向いて、

「昔は良かったよねぇ」

と、呟いてみる。


その3へ続く。
この映画を観るか観ないか?実はちょっと逡巡していた。
最初は、DVDになってからでもいいんじゃないのかなぁ、という気持ちのほうが強かった。
渥美清が亡くなってから作られた第49作の「特別篇」が不出来だったから、またあんな感じになるのなら観てもしょうがないかも?と。
じゃあなぜ映画館に行ったのかというと、おそらくはこの映画が山田洋次が撮る最後の「男はつらいよ」になると思ったから。

第1作目の封切りが1969年8月27日。
第50作目が2019年12月27日。

50周年であり50作目という、同一映画では不滅の金字塔を打ち立てた彼も、すでに88才という高齢だ。
強欲ジジイは長生きするらしいので(え?)未来のことまでは分からないが、引き際としては最高の舞台を自ら演出したと言っていい(そのために前作から22年も待ったんでしょ?)。
松竹での彼は かつての黒澤明と同じような、殿上人(てんじょうびと)扱いらしいので、鶴の一声で次回作を作ることもできる。

しかし、店主は思う。
偉大な人ほど晩節を汚さないようおすごし下さいね、と。


長くなりそうなので、今日はここまで。
24日の土曜日にGYAOの無料動画で見た。

最初の30数分で見るのを止めようと思ったが、最後まで見て良かった。
映画を見終わって、こんなに爽快な気持ちになるのは久しぶりですわ。
前半部分、テンポが悪かったり意味不明だった演出のネタバラシが、後半になって明らかになっていく。
伏線の回収がどんどんとテンポよく進むから、観る者が「カメ止め」ワールドへ知らぬ間に引きこまれて行く。
縦社会の悲哀、親子愛などをさりげなく入れて物語に厚みを増しているので、映画終了後の爽快感に繋がるのだろう。
ここでいつも書いているけど、やっぱり映画は脚本なんだよなぁ、と痛感したね。
監督には申し訳ないが、次回作はかなりレベルダウンする予感しかない。w

綺麗な映像も無く、手ブレ満載の画像、さらには無名の役者たちと、とても映画館で見て下さいとは言えないけれど、DVDになったら必ずに見て欲しい映画ですね。

君の縄。

2017年7月20日 映画
君の縄。
有名な映画のタイトルをパクっているAVはかなりあるが、これはなかなか秀逸。
「あなたの股間もデカプリオ」で皆さんお馴染み(?)の「パイパニック」を超えたね。

当然、18禁のDVDなので良い子は検索しないように。

ぶっちゃけ

2012年1月30日 映画
ぶっちゃけ
NHKBSでやっている「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」から「祇園の姉妹」を見る。
http://www.nhk.or.jp/yamada100/director/director_works/director42.html

で、詳しい素人解説がこちら↓
http://2ndkyotoism.blog101.fc2.com/blog-entry-140.html

山田五十鈴、当時19歳。
なんと前年に娘を産んでいる(26歳年上の俳優と)。
子である嵯峨美智子とは没交渉であったらしく、彼女は最後まで母親を恨んで死んでいったとのことである(ういきより)。
その堂々とした演技に加え、大女優になっていくのだろうなぁというオーラ出しまくりで、正直少し恐ろしい少女に感じた。

さて、本編だが尻切れトンボのような終わり方が釈然としなかった。
しかし「本来は90分以上の作品であるが、一部のフィルムが失われており、現在見ることの出来るバージョンは69分である」とのことで納得する。
あまりに真実を描いている為、上映が当初許可されなかったとの逸話どうり、祇園の内幕しか描いていない、人間関係ドロドロの強烈な映画だ。
だから重いだけの映画かというとそうでもなくて、好対照な姉妹の考え方や生き方に、知らず知らずのうちに引き込まれていくことになる。

モノクロで画質も良くなく、そして音声も聞き取りにくい。
しかし、これが75年前の映画なのだということが信じられない(昭和11年)。
溝口健二監督が世間で賞賛されるのがようやく理解できた。
消失した20分が、かえすがえすも悔やまれる。
彼はどういう終わり方を考えていたのだろうね。

本筋から外れるが、店主が衝撃を受けたセリフがこれ。

「あんたはんの前どすけど、ぶっちゃけた話、もうやっかい者や言って姉さん困ってはんのどすぇ」

ぶ、ぶっちゃけって・・・。
75年以上前から普通に使っていたんだねぇ(驚。

※写真は20歳ごろの山田五十鈴。
聞けば、なかなかの濡れ場シーンがあるとの事。
寺島しのぶもそうだが、生殖行為を描かないと日本人は賞を貰えないのかしらね・・。

女優の決まり文句である「必然性がある」から、脱いだりSEXしたりする映画は素晴らしいのだろう。
こんなふうにしか考えられない店主を誰か叱って下さい。
マドンナ:田中裕子

田中裕子27歳。
凄い。
観ている店主を圧倒するその存在感に、ジュリ―のナヨナヨ感が情けなくて涙が出た(本当に出た気がしたよカッコ笑い)。
一重瞼でそんなに美人とは言えないのに、彼女の凄さだけが残る作品だ。

不思議な女優だなぁ。
なんだそうだ。
初めて聞いたよ。
続きは明日にでも。
///////////////////////////////////////
かなり間が空いてしまったが、今後はやる気の無い前フリは自重しようと思う(うはは。
1969年8月27日に、映画館で「男はつらいよ」が公開された日を記念した。

当時はTVより映画のほうが「格」が上だった。
現在のように、「TVで人気があったから映画でまた一儲け」なんて考えられない時代だった。
だから、マドンナも松竹の専属女優なんてとんでもなく、他社の女優にも出てもらえず仕方なく新派の光本幸子を起用したというのが制作側の苦しい舞台裏であった。
(TV番組で惜しまれつつ終了したため、映画の公開への期待が大きかった)

今では考えられないけどね。


残っている作品のレヴューが済んだら、総論みたいなものを書きたいと考えている。
これは是非書きたいものだ。
なぜなら全部見れないと書けないものだから。
マドンナ:いしだあゆみ

いちばん期待していなかった作品だったがなかなかの出来で、先入観を持って見始めた自分の不明を恥じた。
しかし内容は「夕焼け小焼け」の焼き直し。
二番煎じではあっても、元の作品が良いので見ごたえのある佳作となっている。

ここでは、なんと言ってもいしだあゆみの揺れる女心が見所だ。本当に素晴らしい演技を我々に見せてくれる。
そして寅次郎の本質をズバリと言い当ててしまう。

「今日の寅さんは何か違う人みたい。
私が逢いたいなぁと思っていた寅さんは、もっと優しくて楽しくて風に吹かれる自由で気ままで・・・。
そやけどあれは旅先の寅さんやったんやね。
今は家にいるんやもんね」

旅先での寅次郎と、家にいるときの寅次郎の違いをはっきりと口にしたマドンナは、この作品が最初で最後だ。
第8作から観客動員数が100万人を超えるようになって、8作~48作の中で、ワースト第3位がこの作品なのだが、いったい観客は何を見ていたのだろう?とさえ思う。

「男はつらいよ」全48作の中でも、ベスト10の上位に入る名作であると断言してもいいだろう。
マドンナ:音無美紀子

前作(第27作)の冒頭で、さくらがスズキのスクーターに乗っていた。
家が遠くなったからという理由だったが、今回はいつものように自転車で移動している。
家も前とまったく同じ間取りに見える。

パンフレットを見たがスクーターに関する記述はない。
恐らく前作でのスズキとのタイアップが一話かぎりのスクーター騒動の顛末だろうが、こんなに長く続いている国民的映画なのに、あまりにもズサンな映画作りに唖然とするね。

同窓会でのトラブルも、個人的には生理的に嫌な演出なので、この映画に関してはマイナス評価です。
前回の第26作を見たのが暮れだったからちょうど半年経過した。
男がつらいよが見たくてうずうずしていたということは、当時の年2回公開というサイクルは実に良く出来ていたということなのだろう。
あと5作観賞で全48作完全制覇ということもあり、いっきに楽しませてもらった。

ファンのあいだでは「不作の第30~40作」と言われている作品群から2つも残したことに一抹の不安を持ちながらの鑑賞だったが、なになに不安を覆す出来の良さに少し驚きつつゴールを切った。


第27作 浪速の恋の寅次郎 マドンナ:松坂慶子

前年に「愛の水中花」を出し、乗りに乗っていた頃の松坂慶子であるからして、歴代マドンナの中でも飛び抜けて美しさが際立っている。

男というのは引き際が肝心だと寅はいう。
しかし芦屋雁之助はカッコつけていたら女はものにならんと言う。
「ちょっとぐらい格好が悪くてもアホやなぁと言われても、とことん付きまとって地獄の底まで追っかけて行くぐらいの根性が無かったらあきまへん。この道は。」
寅次郎が何故に今まで恋愛成就できなかったのか?という根本的な原因をズバリと言い当てる。

ありがとうよ、いいことを教えてくれて。と言いながら大阪を去る寅次郎。
いくら馬鹿でも同じ失敗をしようと自分の生き方は変えない、いや変えられない不器用さが見ている店主の心を打つ。
マンネリと言われようが何と言われようが、長く映画を続けてきたからこそ言えるゼリフがここにある。
これが聞きたいから「男はつらいよ」を見ているのだという充実感が広がる。

42作「ぼくの伯父さん」あたりから哲学的なセリフが目立つようになってきたが、その芽はこの作品や29作あたりから見出せるようになってきているのではないだろうか?

残りは明日以降で。
その昔、盆・正月の映画の定番といえば寅さんだったよなぁ、などと感慨に耽るオジサンが、ひとり炬燵で日記を書いている。

あと残り6作品となって、なんだか一気に見るのが惜しくなった店主はしばらく「男はつらいよ」から遠ざかっていた。
しかし、寅年になりTVから盛んにあのテーマ曲が流れれば、「疼く」というものである(苦笑。
残りの6作品はこれ。

第26作 S55.12 「男はつらいよ・寅次郎かもめ歌」   伊藤蘭
第27作 S56.08 「男はつらいよ・浪花の恋の寅次郎」 松坂慶子
第28作 S56.12 「男はつらいよ・寅次郎紙風船」   音無美紀子・岸本加世子
第29作 S57.08 「男はつらいよ・寅次郎あじさいの恋」いしだあゆみ
第30作 S57.12 「男はつらいよ・花も嵐も寅次郎」   田中裕子
第31作 S58.08 「男はつらいよ・旅と女と寅次郎」   都はるみ

今日は順番どうりで、正月作品でもある第26作を鑑賞。


見終わった感想としては可もなく不可もない標準的な作品だが、この第26作は寅が初めてマドンナに恋をしないエポックメイキングな作品となった。
テキヤ仲間の娘を面倒を見るという行為は、今までの25作品には無かった父親代わりとしての「尽くしぶり」としか描かれていない。
似たような作品では、第7作の障害を持つ少女役の榊原るみの例があるが、当初は彼女との結婚を意識していたという点ではまったく違うだろう。

この作品から、さくら夫婦がローンではあるが中古の一軒家を購入していたり、キャンディーズを解散し、2年後のこの年に女優として復帰したばかりの伊藤蘭をマドンナに起用している。
大成功した前作(ハイビスカスの花・8月公開)を受けて、少し捻ってきた感がありありで、ロングセラーの映画を作り続けるスタッフの苦労が偲ばれるというものである。


※それにしても・・
全てのシリーズ(全48作)の根底に流れる「労働者賛美」の臭い演出は何とかならんものかねぇ・・。
冒頭の夢シーンとこれさえ無ければ最高の映画シリーズなのだが。
「友民党」

と書くバカ野郎が全国で1000人はいると予想するのだが、誰か乗ってみる?
男はつらいよ 第17作 「寅次郎夕焼け小焼け」鑑賞
1976年7月公開  渥美清48歳 太地喜和子32歳 店主17歳
シリーズ48作中35作観賞済み(ネタバレあり)

店主がこのシリーズの大傑作と思っている「相合い傘」の次に感動したので、忘れないうちに書き残そうと思っている(表題の「鑑賞」はミスタッチではない)。
75年には「相合い傘」で、復活したブルーリボン特別賞をはじめ、毎日映画コンクール、キネマ旬報などの映画賞をことごとく受賞(パンフレットより抜粋)した勢いが「やる気」といういい方向に出た。

作品がドンドンと良くなって行くのに、観客動員数がこの作品から落ち込んでいくのは皮肉な事だが、太地喜和子にまったく期待していなかった分、その感動も余計に大きかった。
彼女が良かったというよりは「脚本が良かった」の一言で片付いてしまうのだが・・。
このころはまだ寅次郎も元気でとらやの人々と大ゲンカばかりしているが、予定調和も極地まで行ってしまえばそれはスタンダードになる。



岡田嘉子が宇野重吉に言う台詞が店主の心に突き刺さる(二人は昔、いろいろとあった設定になっている)。

「この頃よく思う。人生と後悔は付き物じゃないかしらって。
ああすりゃよかったなぁ、という後悔。
もうひとつは、どうしてあんなことをしてしまったんだろう?という後悔」

宇野重吉は何も言わず黙っている。


「乱暴者だがお人よし」という設定だけでは長続きしない、と限界を感じた山田監督がある落語家の一言で第8作から吹っ切れて、長期のシリーズに突入することになるのだが、この話はお盆の日記で書くつもりだ。
寅を通じて、人とは?家族とは?愛とは?を本気で問いかけようとした8作以降の数年は、恐らくハズレはないだろう(18作~24作、26作~31作を見ていないので想像だが)。



タイトルの「夕焼け小焼け」の意味がよく分からなかったが、ロケ地にゆかりのある三木露風の代表作である「赤とんぼ」から取ったんだな・・。
もっと何とかましなタイトルがつけられなかったのかね?
なんかやっつけ仕事みたいでここだけが残念だ。
監督・山田洋次
原作:ピート・ハミル
脚本:山田洋次:朝間義隆
出演:高倉健 倍賞千恵子 武田鉄矢 桃井かおり 渥美清 太宰久雄
1977年 松竹 109分

雄大な北海道を舞台に、模範囚として6年の刑期を終えた中年男と若いカップルが出会い、それぞれの愛を獲得するまでを描いたロード・ムービー。
東映の大看板であった高倉健が、松竹の看板監督の映画に出るということで話題になり、また当時の映画賞を総ナメにした秀作。


30年ぶりに衛星劇場で視聴。

映画はやっぱり脚本だな~と思わせる作品だ。
武田鉄矢の北海道への逃避行から桃井かおりとの出会い。高倉健との三人旅から自分の罪を告白し夕張へ向かう流れなど、まったく無駄のない完璧な、そして自然なストーリー展開にただただ脱帽するしかない。

この77年には、彼自身「男はつらいよ」を8月(愛媛)と12月(長崎)に公開しているという事実にも驚く。
天才とはこういう人を言うんだろう。
1949年公開 松竹
主演:佐野周二 原節子 佐田啓二
http://shochikuonline.jp/cinfo/s/000000020a/c/00014/

衛星劇場で鑑賞。
佐野周二はそんなにハンサムではないというところが凄く印象に残った(汗。
笑ったところなど長州小力にクリソツだったなぁ。
若い人は誰それ?と思うかも知れないが、関口宏のパパだと言えば何となく理解してもらえるかも。
(佐田啓二は中井貴一のパパ)
若い頃の長門裕之もそんなに美形には見えない店主なのだが、この俳優たちはいわゆる「個性派スター」という括りだったのか?

原節子が相変わらずの「男顔」で頑張っていた(おいおい。
「永遠の処女」とまで言われた絶世の美女(だという評価)だが、店主にはどうしても美人に見えない。
1949年といえば彼女が一番輝いていた時期なのだが、う~ん・・どうなんだろうね。
好みの問題なのかなぁ。

映画自体はとても面白くてよく出来ていると思う。
ただラストがちょっと消化不良だったか?
ハッピーエンドにするのなら最後までキッチリと描きこんで欲しかった気がする。
でもこれが時代背景なのかも?
長男と二人で観賞する。

去年の響鬼よりは面白い。
それよりも何よりも、前編のゲキレンジャーに「M字開脚の女王」インリンさまが出ていたのには驚いた。

「げっ、インリン!」

思わず呟いてしまったよ(笑。
しっかりと決めポーズも忘れないところはお約束といったところか?

しかしなぁ・・、いくらなんでも子供の映画でインリンのM字はマズイやろ・・。
男はつらいよ(第1作と最終作)を見る
昨日、さっそくDVDを2本借りてきた。

なんか昔を思い出して少し笑ってしまう。
中学生の時に「男はつらいよ」にはまった。
寅さんを見るためだけに、映画が封切られるとバスに乗り柳ヶ瀬の映画館まで行ったものだ。
その間は二年間くらいだったかなぁ・・、寅さんに熱中した若きあの頃がなんだか懐かしい。


この最終作を見れば、リリー(浅丘ルリ子)の出たシリーズ(計4本)はすべて見ることになる。
映画が始まってしばらくすると、スナックの軽ワゴンが現れて横に「ハイビスカス」と書いてある(第25作の伏線だ)。
それを見ただけでちょっと涙腺が潤んでしまった。
今は感情がどっぷりとこのシリーズに浸かってしまっているので、仕方ないのかも。


第1作目を見て改めて納得したけど、やっぱり素晴らしい映画だな。
25年も続く意味が分かる気がする。
そして、さくらや登場人物すべてのその若さに驚く。
だからこそ最後の作品には、時の流れが残酷にフイルムに刻まれていく。

寅さんは思っていたほどヤツれていない。
肌なんかもツヤツヤして若々しい。
その代わり座っての台詞が多く、「動き」が極端に少ない。
彼の病状が分かっているだけに、我慢して演技しているのかと思うと逆に痛々しく感じる。

撮影時、浅丘ルリ子は渥美清の体調の悪さを目の当たりにして「この映画で寅とリリーを一緒にさせて欲しい」と監督に直訴していたそうだ。
ハッピーエンドにしたのはそういう背景もあったのだろうか?


個人的な意見を言えば、リリーという女性が現れてから、寅さんの「心のより所」が出来てしまった。
リリーという「帰る場所」があるかぎり、失恋シリーズとしての映画は本来の意味をなさなくなってしまった感じがする。

「第25作 寅次郎ハイビスカスの花」で、「男はつらいよ」は一度終わっていたのかなぁ・・
遺作である「寅次郎紅の花」を見終わって、そうぼんやりと感じている。
今日、NHKBS2で放送された栄えある第一位は、「第25作 寅次郎ハイビスカスの花」だった。

マドンナは浅丘ルリ子。
若い。そして美しい。男が嫉妬するくらいキラキラしてる。
調べたら、公開時なんと40歳!!!

映画のエンディングで、最後の最後で不覚にも涙が流れた。
(ネタバレになるので内容は書かないが、熱烈ファンのHPで詳細に解説されているので、知りたい人はこちら↓)
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/25saku.htm

(読むと雰囲気はなんとなく分かると思うが、ぜひ映画を見て欲しい)

映画で泣くのは久しぶり(最初から泣けると分かっているのは見ないようにしてるから)。
確か前回の「アンコール1」でも、投票の第1位は同じく浅丘ルリ子の「第15作 寅次郎相合傘」だった。
彼女が、寅さん映画における「ベストオブマドンナ」と呼ばれるわけだ。

しかしそれにしても、惜しい。
この映画の80年代以降、彼女はこれといった映画に出演していないと感じるのは店主だけだろうか?
こんなに魅力的な女優が、一番輝いている時期に活躍する場が無かったのは本当に残念だ。

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