迷い鳩

2016年6月1日 日常
先日の事。
終業時、シャッターを閉めようとして工場の中に鳩がいることに気が付いた。
外へ追い出そうとすると、動きが悪くヨタヨタとしか歩けない。
ケガをしているのかとも思ったが、捕まえるとなると なかなか難しい。
板を使って何とか追い出したのだが、ちゃんと家へ帰れるのかしら?と一抹の不安はあった。

次の日、会社に行くと従業員たちが外に留めてあるトラックのまわりに集まっていた。
トラックの下に鳩がいるとのこと。昨日はトラックの下で一夜を明かしたようだ。
皆で囲って鳩を確保する。大人しい鳩で、抱かれていてもいっこうにバタつかない。
それとも、どこかが痛むのか?
体を詳しく見てみたが、目立った傷は見当たらない。
最近、近くで鷹を見たという人がいたのでもしかしたら爪でやられたのかも?

両足に脚環をしているので伝書鳩なんだろう、ということは分かった。
その番号をヤホーで調べてみたら「日本鳩レース協会」のメンバーの鳩だということが分かった。
協会へ電話して所有者と連絡がつき、迷い鳩を回収する業者を向かわせるので、水を与えておいて欲しいと言われた。
何か食べ物をやりたいのだがと尋ねると、生米を与えてくれとのこと。
やれやれ、これで明日 業者に引き渡せばこちらの責任は終わるなぁ、と思っていたら・・・。

次の日、会社に来たら鳩が死んでいた。
すごいショック。
前の日は元気そうに見えたのだけど、やっぱりどこかケガをしていたのか?
すぐに所有者に電話したけど、とても気分が重かったよ。
どこかに埋めて欲しいと頼まれたので、川原へ行き砂場に埋めてきた。

この鳩は、4日前ぐらいに北海道からレースで飛ばした鳩だったそうだ。
後日、レース結果を見たら、優勝した鳩は北海道から三重県までの約1000キロを19時間余りで飛んで来ていた。
凄いねぇ。
でも、ちゃんと帰ってきた鳩は全体の2割ほどしかいなかった。
もう少し頑張って飛べば自宅まで行けたのにね・・・。
なんだか切なくなってしまったよ。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索