その昔、盆・正月の映画の定番といえば寅さんだったよなぁ、などと感慨に耽るオジサンが、ひとり炬燵で日記を書いている。

あと残り6作品となって、なんだか一気に見るのが惜しくなった店主はしばらく「男はつらいよ」から遠ざかっていた。
しかし、寅年になりTVから盛んにあのテーマ曲が流れれば、「疼く」というものである(苦笑。
残りの6作品はこれ。

第26作 S55.12 「男はつらいよ・寅次郎かもめ歌」   伊藤蘭
第27作 S56.08 「男はつらいよ・浪花の恋の寅次郎」 松坂慶子
第28作 S56.12 「男はつらいよ・寅次郎紙風船」   音無美紀子・岸本加世子
第29作 S57.08 「男はつらいよ・寅次郎あじさいの恋」いしだあゆみ
第30作 S57.12 「男はつらいよ・花も嵐も寅次郎」   田中裕子
第31作 S58.08 「男はつらいよ・旅と女と寅次郎」   都はるみ

今日は順番どうりで、正月作品でもある第26作を鑑賞。


見終わった感想としては可もなく不可もない標準的な作品だが、この第26作は寅が初めてマドンナに恋をしないエポックメイキングな作品となった。
テキヤ仲間の娘を面倒を見るという行為は、今までの25作品には無かった父親代わりとしての「尽くしぶり」としか描かれていない。
似たような作品では、第7作の障害を持つ少女役の榊原るみの例があるが、当初は彼女との結婚を意識していたという点ではまったく違うだろう。

この作品から、さくら夫婦がローンではあるが中古の一軒家を購入していたり、キャンディーズを解散し、2年後のこの年に女優として復帰したばかりの伊藤蘭をマドンナに起用している。
大成功した前作(ハイビスカスの花・8月公開)を受けて、少し捻ってきた感がありありで、ロングセラーの映画を作り続けるスタッフの苦労が偲ばれるというものである。


※それにしても・・
全てのシリーズ(全48作)の根底に流れる「労働者賛美」の臭い演出は何とかならんものかねぇ・・。
冒頭の夢シーンとこれさえ無ければ最高の映画シリーズなのだが。

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